おしらせ

約25年ぶりの畳替え パート1

2025/4/10(木)

畳表替え・裏返し工事

大多喜町 奥養老渓谷 I様邸

 

十畳一間 畳表:涼風 一番草(本間サイズ)

生産者:原隆さん

畳縁:アラベスク(ピンク)

 

二十畳 畳表:涼風 一番草(本間サイズ)

生産者:吉村さん

畳縁:九条 NO.9

 

六畳一間 裏返し

 

 

お世話になっております、冨松畳店です!

入学式シーズンとなり、新しい出会いの季節でもありますね…。

皆様はいかがお過ごしでしょうか?

 

さて…今回は千葉県市原市のお隣である大多喜町の自然豊かな奥養老渓谷のI様邸へ…

はじめに、この部屋にベットがもうすぐ届くので、、新しく畳を変えたいのですが…と承りました。

 

25年ぶりの畳替えだそうでお伺いしたところ、おそらく畳床は50年選手!

畳床は藁床で50年経ってもまだお使いいただける状態だったため、ご予算もご要望に合わせ、畳床はそのまま使い、表面の畳表を新しいものにする表替えにすることに…。

このお部屋の畳は、もともと違うお家の畳床をもらってきたものと仰っていたこともあり、歩いた時の表面のでこぼこ、畳の框(かまち)の角が丸くなっており、隙間が見られるなどの畳床は、お客様に喜んでいただけるよう、手間を惜しまない補修作業を行うと畳が更に良くなる冨松畳店の職人の腕の見せどころの畳でもありました!

 

補修作業は以前投稿させていただいた【当店の想いと熱いこだわり 〜畳床の補修編〜】に詳しくございますのでそちらもチェックしていただければ幸いです。

細かく補修作業を行い、お部屋の寸法と少し異なった畳が職人の手によって”このお部屋専用の畳”に生まれ変わりました。

畳は、本来であればお部屋に合わせて寸法を測り、1枚1枚オーダーメイドでつくっているため、全く同じ大きさ、天然素材の畳表の個性があり、1つとして同じものはありません。

 

 

畳表は熊本県八代市の原さんの涼風というい草の品種、大きい本間サイズ(関西間サイズ)の一番抜きの畳表を使用しました。

涼風というい草の品種の特徴として、草の1本1本が太めで畳表になると昔ながらの伝統的な畳の風合いが出る種でもあります。

今回、使用させていただいた原さんの1番抜きのい草の畳表は、ひのみどり(最高級畳表の品種)のような細めの草で、畳表のい草の目の詰まり具合と細かさが合いまり、まさに見た目良し!な畳表でした。

 

また、涼風は畳表になると黒い筋が入りやすい傾向がある(この黒い筋が入ることによって畳の色が変化する際に綺麗な飴色一色になることなく、畳がバーコードのような見た目になってしまう)ため、1番、2番の草が長く、草先がほぼ黒い筋が入りにくい、本間サイズで織られた大きいサイズの畳表を関東間(本間サイズより少し小さめ)の畳床に使うことで、敷いた時に畳の美しさ、良さを存分に味わうことのができます。

 

使用している畳表の余った切れ端の部分は日光(紫外線)にあて、お客様が使っていただいたらどうなるのかを日々研究している冨松畳店の職人。

297号線に面している当店の軒下にはもしかしたら実験中の畳表の切れ端があるかも?!

(Googleマップの航空写真にはその瞬間を撮られていました笑)

 

I様に「部屋の畳が平らになった。ここの部屋に入るところの隙間も無くなったね」と喜んでいただきました。

お客様が喜んでくださった時が何よりの喜びであり、この仕事の楽しい所でもあります。

 

I様、ありがとうございました。

 

長くなりそうですので、一旦、区切らせていただきます。

Part2 へ続きます!

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