おしらせ

稲わらを貰いに行ってきました!

2025/11/5(水)

皆様、こんにちは!

千葉県市原市の冨松畳店です!

少し肌寒い秋晴れとなった本日、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

ある9月の日、店主(6代目)と私(娘)で地元市原市のある米農家さんへ稲わらを貰いに行ってきました。

 

稲わらは、畳の土台である”畳床(たたみどこ)”の種類の一つである藁床の原料ともなっています。

稲わらを何層にも重ね、作られた藁床は重いもので約30キロから約35キロ以上あり、耐久性バッチリです。

(運ぶ時にとても重たいのが困るところではありますが…。)

日本の伝統家屋には多く使われてきた日本の歴史から見ても永く使われてきた自然素材の天然の畳床です。

表面のゴザの部分である天然の”畳表(たたみおもて)”と”わら畳床”は、自然素材のため、漆喰や土壁のように呼吸をします。

 

しかし、近年の近代化により、藁床の需要が減り、比較的軽い建材床と呼ばれる木材チップを圧縮した木質繊維ボードとポリエチレンフォームを使った工業製品の畳床が主流となってきています。

かつて良質な藁床の有名産地であった千葉県でも現在(2025年11月)、藁床を専門で製造する所は昨年をもって無くなってしまいました。

理由は、長い藁が手に入らなくなったためです。コンバインを使った米の収穫では、稲わらはコンバインで粉砕されてしまうからです。

 

そんな、長い藁がなかなか手に入らなくなってしまった昨今で今回は、藁床を補修する用の藁を調達してきました。

↑稲わらを”おだがけ”している風景も最近ではかなり珍しくなってきました。

↑藁床の補修に使えそうな丈夫な藁を選びながら軽トラへ積んでいきます!

 

冨松畳店にとって、稲わらを介して行う手縫い藁床の補修作業は店主の『こうすると畳がもっと良くなるだろうな』と考えるこだわりのひとつです。(問屋さんから聞いた話では、他の畳屋さんでは、こうした手縫い補修の作業は手間ひまが掛かるため、補修自体を省いてしまうことがほとんどだそうです。)

今年もお客様の畳が更により良いものになるよう真摯に努めてまいります。

貴重な稲わらをたくさんいただき、本当にありがとうございました!

 

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