
おしらせ
当店の想いと熱いこだわり 〜畳床の補修編〜
2025/3/27(木)
寒い日を越えて、暖かくなってきましたね…!
ずっと迷っていたけれど、そろそろ畳を変えてみようかなぁ…と考えている方も
いらっしゃるのではないかと思います。
今回は、畳替えを迷われている方へ冨松畳店の想いとこだわりについての投稿です。
”先代からの知り合いの畳屋さんがいたけれど、廃業となってしまいどこの畳屋さんにお願いしたら良いかわからない…。”
”畳屋さんってどこも同じに見えるし、畳ってよくわからないから安いところかホームセンターにしてみようかなぁ。”
などなど価格、安心性、信頼性などを考えながら畳替えを迷う方も多くいらっしゃるかと思います。
冨松畳店では、お客様からお電話をいただいてから…
①現場にてお見積り→②【畳の寸法を測る(表替えの際は割愛することもあります)】→③畳の引き上げ→④当店にて畳床(たたみどこ)の”補修”(畳表替えの際)・畳をつくる作業→⑤納品→⑥お支払い
以上が簡単な畳替えの流れとなっております。
冨松畳店の職人のこだわりのひとつが④の畳床の補修作業です。
畳の表替えの際は、今ある畳の床(畳の土台となる部分)を活かし、表面の畳表を新しくします。
畳表(表面の部分)や畳縁(畳のふちの部分)は、目に見えて畳表の擦れや日光により畳縁が破けてきてしまったなど、畳を変える一つのわかりやすい目安でもあります。
しかし、畳床も長年の経年劣化などで大きな家具を置いていた為、へこんでしまったり、框(かまち)部分や部屋に入る敷居と畳の間(もしくは畳と畳の間など)に隙間がある。歩いていてデコボコしている。など分かりづらいけれど、生活の時間の経過が感じられる箇所が見られます。
そんな時に必要なのが細かな”補修”作業です。
畳屋さんによって様々ですが、多くの畳屋さんはこの補修作業をせずに畳表を変えて納品…なんてケースもよく聞きます。補修作業をしないとせっかく畳を新しく変えたにも関わらず、畳の歩くとデコボコしていたり、畳と畳の間に隙間が空いていたりなんてことも。。。
特に藁床の場合は、藁床の産地(千葉県産、東北産、台湾産、中国産など)によって藁床の仕上がりにムラも見られます。
嬉しいことに千葉県産の藁床は全国的に見ても藁の質が良く、凹凸の少ない平らで比較的耐久性が高いことが特徴です。
藁床の補修の仕方にも伝統的な技術と手間を惜しまず、畳糸、藁、い草などを用いながら1枚1枚丁寧に行なっています。
※施工例が下部にございます。
↑畳床補修前
↑畳床補修前
↑割れていたプラスチックから新しいものへ…
↑補修後
この作業が終わり…ようやく熊本県の生産農家さんの丹精込めた畳表を張り、市原市では当店のみの畳専用のブラッシング機械へ…
そして最後にもう一度職人の手で畳を拭き、畳縁をつけて畳の表替え作業は終了です。
正直なところ…この補修作業は、本当に時間と手間がかかります。
畳表と畳縁をそのまま、剥がして付け替えれば表面上、綺麗には見えますが、本当にその畳をお客様の元へ届けて良いものでしょうか。
畳替えは、年に1度ではなく人生に片手で数える程という方も少なくないと思います。
引っ越しして以来、50年ぶりに変えたり、お孫さんや娘さん、息子さんが帰って来るから…冠婚葬祭など節目の年のきっかけに変えるお客様がほとんどかと存じます。
冨松畳店では、熊本県産畳表を作っている生産者さんの努力と技術をさらに活かし、お客様にお届けできるよう”現状よりも美しく、お客様の生活の一部である畳を少しでも良くしたい”と考えながら日々、畳と向き合っています。
※以前行った補修作業の一例です(今回は藁床の例ですが、建材床の場合も補修作業が必要な場合、必ず行います。)
