お知らせ

2013/07/10畳作りは難しい

市原市福増I様邸 表替え工事
使用畳表 熊本県八代市千丁町 平川公治さん JAブランド ひのさくら使用

先月2階の部屋をお世話になりましたI様に今回、1階の部屋もお世話になりました。今週に入ってからこの暑さと非常に強い日差しは体に応えますが畳床の日光浴には最適です。お預かりしてきた畳を天日干しサービスしながらの作業です。まず畳の厚みを確認します。畳縁が付いている箇所より畳縁が付いていない框部分が異常に厚く作られていました。本来、框部分は畳縁が付いている部分よりほんの僅か薄く作ります。今回の畳はほぼ全て框部分が盛上るように作られていました。手間は掛かりますが框部分を機械で圧縮しながら縫止めしました。凹んでいる箇所には藁を置いて手作業で縫止め。丈が空いている箇所も藁を上手く配置しながら手縫いで丈出しします。畳表を付けるまでの畳床補修は一帖につき40分以上かかる事もよくあります。素材(良い畳表)の良さを引きだすにはどうしても欠かすことのできない私自身のこだわりの部分かもしれません。良い畳表を生産する農家さんも間違いなく手間暇を惜しみません。少し生意気な事を言ってしまいました。畳縁、畳表を取り外します。前回作業した畳屋さんは畳縁を取り除いていませんでした。古い畳縁を取り除かずそれが何枚も重なって行くと畳の幅寸法が増えてキツクなってしまいます。面倒ですが前回取り残した縁を取りました。
このような形で作り上げる畳はホームセンターで作業している素人さんや安価な値段で販売されている畳店の作業者には絶対出来ないでしょう。畳作りに携わり20年以上経った今でも畳作りは難しいと思います。少し愚痴ぽくなってしまいました。

I様前回、今回と大変おせわになりました。ありがとうございました。

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